こんにちは(^o^)/
横浜アソビルで開催中の「バンクシー展天才か反逆者か」を鑑賞してきました。
4月に行こうと予定していたのがコロナの影響で自粛になりやっとのことで行けました(--;)謎に包まれたバンクシーが本当に天才なのか?それとも反逆者なのか?確かめた感想を私なりに綴らせてください。
バンクシーはアートをこの世で最も愉快な世界だと皮肉るように語っています。
バンクシー展でも何点か『artの真意』を問うような作品がありましたが、消費者は人気な物を求めそれ以外をアートとして必要としていないと感じています。
哀れなことにそれは事実であり民衆はバンクシーをブランドに感じているからこそバンクシー自体の作品に高額なお金を投じているのです。
そんな醜い現代の消費社会を風刺する作品が多いですが、日本人にも大いに当てはまることだなと思いました。
日本が特に…というわけではないですが流行りや話題の物、新商品、有名人が愛用している物などを好み、それらを購入してはまた新たな他の物を欲しがり手に入れるのです。そしてテレビやネット広告、電車内のポスターなどの媒体では宣伝の仕方が消費者を煽るような宣伝文句が目に入ります。そんな終わりがない物欲を満たしては繰りかえす事で幸福を得る物質主義者が多いと感じます。
しかし手に入れる事で一時的には満足出来ますが、人は物欲で幸福にはなれないという事は確かです。
「主義」というと堅苦しく聞こえますが、要はバンクシーが伝えたい根本的なところは消費文化に対する批判であり、それは私自身や多くの人に当てはまる事だと思いました。
反消費主義については頻繁に取り上げられているテーマであり、現代に生きるアーティストだからこそこの問題について考え、アートとして社会にメッセージを訴えかけているようです。
今回の70点という数の展示でしたが、音声ガイドがアプリで無料で聞けるため、会場を出た後でもいつでも聞くことができます。
実際音声ガイドを聞きながらじっくり回ると3時間はかかるそうで後半は流しながら聞き、翌日の今日に集中して解説を見るという事が出来たのでしっかり知ることができました。
丁度最近描かれたロンドンの地下鉄内のグラフィティはもう消されたそうで、それも駅の清掃員が”知らずに”消したというニュースを今日見たのですが、清掃員が「ほかの落書きと同じように扱った」と言ったように、バンクシーブランドでなければただの落書き、バンクシーブランドであれば現代アートという世の中の解釈がまた滑稽ですよね。
それもとらえ方次第では消されることさえも現代アートの一部として面白いとも言えるのでしょう。
今回私はバンクシー展に行ってみて痛感したことは、
ストリートにあるからこそ意味を成し評価されるアートをギャラリーに持ち込み、その展示のチケットを買って見に行き写真を撮り、終わりには「BANKSY」と英語で書かれたステッカーを購入する、、、
まさに観客の消費傾向に合わせて作られた商品を購入している私は下らない消費者の一人であるのだと感じました。
最後に、バンクシーは天才なのか反逆者なのか。
そんなタイトルが付いていますが、天才でも反逆者でもなく、私には良い意味でも悪い意味でも『人が嫌いな人』とだけ感じました。
私個人としては「好き!」とは言いにくいのですが、現代アートが苦手な方でも『考える』という事のきっかけになりますし、社会風刺が好きな方は特に期間中ぜひ見て頂きたいと思います。